

この表紙は「ほぼ肌色!?」って初見の時ビックリしたなぁ
東京編・「覇者の魔鏡」も、ついに完結。
こうして読み返すと、そこまで長くはなかった。(これ以上に長く壮絶な15〜19巻と比べたら全然マシだわ あれはヤバかった…)
直江のとった行動
中編のラスト、かなりメンヘラ状態だったから「もしかして本当にやっちゃうの…?」って本気で焦りつつ、「いやそんなことはあり得ないよな」と信じてました。
だってまだ8巻だから!
本編は40巻完結なのに、ここで主人公達が死んだら残り30巻何やるの!?って。
まさか前巻の例の珠が役に立つとは。逆にいうと珠無かったら詰んでたな。
直江が高耶さんを抱きしめるシーングッときた。
高耶「つぎに目が覚めるときは、かならずおまえがそばにいるって──── 」
よかったね!!と思ったのも束の間、また言い争いで
もう休ませたれや…って思った。
もうやめてあげて!!記憶ないのに!!せっかく死から蘇ったのに、さっそく責めるのはやめてあげて!!
苦しむ直江。
高耶さんにはその理由が分からない。直江の気持ちが分からない。(そして私も分からない…)
こんなやり取りした後も、景虎モードでキビキビと指示出す高耶さん、
切り替えはやいよ(笑)
麻衣子さん視点
なんか麻衣子さん登場久々に感じたわ
白装束着てる高耶さんってそんなにオーラ半端ないの?
そんなにゾッとするほど美しいの?
白い野生動物www 麻衣子さん視点の高耶さんの説明長すぎて笑った
直江の想い人ってことも一目で見抜くのすごいな
同性愛は道徳的にアウト、普通じゃないみたいな描写あって、この時代はまだそういうの厳しかったのか。
この巻の終盤でも「同性の肉体を抱きたいだなんて。そんな異常としか思えない欲望」って出てきて、これいつの本だっけ?と思って最後を見てみたら第一刷発行1992年だった。
30年前なんて、今よりもっと同性愛への差別意識や嫌悪感はすごかったでしょうねきっと。
ってかまだ92年なのか。
シリーズで9冊も出てたら、もう98年くらいまでいってるかと思ってた。
激しい闘い
この巻の後半はずーっと死闘。
千秋とつつがの絶妙なコンビネーション何気に好きだった。
でも、あばらにヒビ入ってるかもしれないって言ってた千秋がめっちゃ働かされてるのがちょっと可哀想。休ませてあげて(笑)
東照権現?の徳川家康と対等な人物として、景虎の義父が出てきたのはアツかった。
直江vs小太郎
やっぱりこの2人の闘いは盛り上がる。
氏康パパは、息子を殺すかもしれない直江に選択権を与えたんだな…
親が子を想う気持ちというのは、親じゃないと分からない。
氏康パパにとっても複雑だったろうけど、 息子のことを考えてなんでしょうな。
小太郎は直江に暗示をかけて、直江は自己暗示でそれを破ろうとするんだけど
小太郎「おまえは火のなかだ、直江!皮膚がこげつく!火に焼かれる!」
直江「俺はいま水の中にいる!」
この「お前は熱い!」「俺は熱くない!冷たい!」っていうやり取りがずーーっと続くのなんか笑ったw
小太郎の「しぇえーーー っ!」も笑ったし(おそ松くんのイヤミかな)
分身できるのも笑ったし(さすが忍者)
「くあっ!」「おのれ!」「なにっ!」「これで終わりだ」(やったか…!)とか
台詞がいちいち古いというか、
戦闘中の台詞お手本詰め合わせみたいなのも面白かったww
三郎vs氏政
「覇者の魔鏡」一番の盛り上がりシーン。
今回、ラスボス的な位置で描かれてたけど、氏政のことそこまで嫌いになれないんだよなぁ
小物感あるところとか。
そしてまさかこんな展開になるとは思わなくて泣いた…
氏照兄がいつの間にかあっけなく死んじゃっててショックだったんだけど、まさかのこんな展開!?
正直、こんなにあっさりと北条家と決着をつけるとは思ってなかった。
しかも高耶さん自身の手によって。
ただでさえ直江の件でメンタルボロボロな高耶さんになんて酷いことを強いるんだ…
あと、譲の正体ってこんな前からちゃんと触れられてたのか。
初読時は全く気づかなかった(笑)
高耶と直江の関係の方が気になってしまって、そこまで意識が向かなかったけど
今こうしてちゃんと読むとめっちゃ伏線はられてたんだな…
魔王の種はここからだったか。もう譲を巻き込まないでほしい…
大叔父・幻庵
高耶さんが(オレのそばに来い…)って直江に念じてて
直江が来てくれた!と思ったら全然違う人だった。
そこは直江じゃないんかww
大叔父上(幻庵)、今回だけじゃなくてもっと他の話でも登場してほしかったし、もっと高耶さんのそばにいてほしかった。
なんか急に出てきて急に去っていったキャラだったけど、何気に重要人物だったっぽい?
ってか今回、景虎にとっての重要人物多すぎじゃない?
実の父、北条氏康。
義理の父、武田信玄と上杉謙信。
義理の父になる予定だった北条幻庵。
実の兄達、北条氏政・北条氏照。
盛りだくさんすぎる…
高耶さんって戦国時代でも現代でも波乱万丈な人生だけど、氏照兄や氏康パパ、幻庵、上杉謙信、現代だと美弥ちゃんと、ちゃんと高耶さんを想ってくれる家族がいるのはかなり救われてたんだと思う。
ラスト
弟さん無事でよかった。
麻衣子さん、弟が生死をさまよってるのに他人に惚れる余裕があるのやっぱり全然理解できないww
しかもまだ会ったばかりなのによくそんな情熱的に想えるなwww
家族がこんな状況だったら、家族のことで頭いっぱいで恋愛脳なんて絶対なれないと思うんだけど…
でも、精神的に弱ってる時だからこそ、誰かにすがりたいって気持ちになったのかな?
「あのひとと…幸せになります」
「幸せになります」って台詞がこんなに似合わない男いないwww
直江はいつも深刻そうな顔してるイメージしかない。(むしろそっちの方が似合ってる)
(徐々に戻ってきてるけど)記憶無いのに、突き放すような言い方されるのはやっぱり可哀想だよ高耶さん…
今のままでも地獄だし、前に進んでもそこにはまた別の地獄が待ってて
これもしかしてめっちゃストーリー重いな!?と、ここでやっと気づきました。
まとめ感想
初読時、景虎と直江の関係が相変わらずイマイチ理解できないけど、相当複雑なんだなってことは分かって、それだけでも読んだ価値ありました。(何度も挫折しかけたけど、よくここまで頑張った)
そして今回、主人公の家族なのにこんな早々と登場して退場してしまうとは思わなかった。
身内関連の話って重要そうだし、物語のだいぶ後半あたりでやりそうなのに
こんな序盤でもってきていいの!?これ全40巻なのに、残りの30巻は何やるの!?って不思議だった。
蘭丸が動いてる時点で織田信長が出るのは確定。武田信玄との決着もまだついてないからこれも確定。
他にはどんな武将が出てくるんだ?とこれからの展開にワクワクしました。