


今回も話あまり覚えてなかったけど、「みなぎわの反逆者」は私にとってマジで神回だったのは覚えてました。(一回目読んだ時の自分の感想ブログ読み返したら、「みなぎわでやっとミラージュの真の面白さに気づいて今までで一番面白かった」って書かれてた)
みなぎわの良いところは
- 一冊で完結のおかげか、登場人物が少ない
- 舞台が自分のよく知ってる場所(京都)
- 綾子ねーさんメイン回
- 直江の気持ちがやっと(完全ではないけど)理解できた気がした
やっぱりこの中でも直江の気持ちがやっと理解できたってのが一番デカい。
今まで長いこと理解できなかった分、腑に落ちた時の爽快感がすごかったです。
あとどうでもいいけど今回、直江の友人が初めて出てきたから「お前、友達おったんやな…」って思った。
綾子さんの過去
やっと明らかにされた綾子さんの過去の詳細。
高耶さんと綾子さんの会話いいよね…
綾子さんの芯の強さや人間としての弱さ、高耶さんの純粋な優しさが垣間見える会話。
200年前の人のこと、今でも覚えてるってすごくない?
そしてまさかこんな、過去話した途端さっそく奇跡的に再会!?って一瞬思ったけど、そんな都合のいいことが起こるはずなかった…
転生して肉体までも同じとか、まずあり得ないからなぁ
「だし」って名前感ゼロな名前だな もうちょっと可愛い名前なかったのかよって思ったけど、実在した人物でしたスイマセン…
ホテル
目のやり場に困る高耶さんとおろおろするボディコン軒猿ちゃん可愛いよね!
痴話喧嘩を公共の場でやるなよ…普通に迷惑(笑)
直江、高耶さんの眼は「タイガース・アイ」なのか「邪眼」なのかどっちなんだよ!
大人の本気で伏せ字wwww セクハラがすんごい気持ち悪いwww
直江は、自分よりも優れてる圧倒的な存在にしか惹かれないのかな?
それ以外は目に入らないくらい、どうしようもないくらい惹かれて、でも自身のプライドがとんでもなく高いから、嫉妬や憎悪という感情も湧き上がってくる。
おそらく普通の人間なら、「その人は自分とは別世界に生きてるんだ」とどこかで折り合いをつけて、崇めたり褒めたりできるんだろうけど、直江にはどうしてもそれができないんだと思う。
なんてクソ面倒な性格…!!!
これが400年間!?確かにこんなん発狂するわ…
「憎しみに限りなくちかい愛情」など、そんなものは存在しない。真の憎しみで彼を思い、真の愛で彼を思う。どちらも本当で、別個のものなのだ。この相反するもっとも激しいふたつの感情が、同じだけの焦げつくような熱さで、彼一人に執着する。同じだけの強さでこの胸を引き裂く。引き裂かれた肉が血が細胞が悲鳴をあげる。身を焦がし尽くして、業火のなかでのたうちまわることしかできない。
私は直江の抱いている感情をてっきり「憎しみに限りなくちかい愛情」だと思ってたけど、そうじゃないのか。
直江のこと今まで全然理解できてなかったけど、この文章が胸にストンと落ちて、やっと直江の苦しむ理由が分かった気がしました。
こんなに苦しい思いをしなくてもいいのは分かってるのに、同じものを持っているのだからどうしても目に入ってくるし、比較してしまう。だからこそ、逃れられない。
でも高耶さんはまだ景虎のこと完全には思い出してないし、それなのにこんな時に辛すぎる過去思い出すし、このあたりは「もうやめてあげて!」って思いながら読んでた。
自分を犯そうとした男とこの後何事もなかったかのように一緒に仕事しなきゃいけないの嫌すぎるwww
円山公園
ググったらめちゃくちゃ綺麗な公園だった。(Googleマップで探索しながら読むのめっちゃ楽しい)いつか聖地巡礼したい。めっちゃ京都行きたい。
綾子さん自身もこの男が自分の想い人とは他人の空似というのは気づいてると思うけど、それでもまだ信じていたいという気持ちは分かる。
ってか景虎様、性格悪っ!!
えっ 景虎様ってこんな性格悪かったの!?って初読時ビックリした。
確かに今まで片鱗は見せてたけど、直江に対するかなり酷い態度にドン引きしてしまったww
そりゃ直江もあぁなるわ…
これまで「直江重いな〜www」って思ってたのに、今じゃ「確かにこんな上司で大変だよね直江…」って同情してしまう。
2人の複雑な関係は、直江の激しい想いや思い込み・面倒くさい性格がすべての元凶だと思ってたけど、
実は景虎様もだいぶ悪いのでは…!?
荒木村重
綾子さんと荒木村重の会話は、村重のこと「お前めっちゃええ奴やな…」って思いながら読んだ。
200年という長い年月の中で、自分の気持ちは本物なのか信じられなくなる綾子さん。
これは換生者の宿命というか、とっくに死んでるはずの人間がまだ生き続けている代償なんでしょうね。
前回の遠山の件でも思ったけど、戦国時代って本当に常識とか美徳とか狂ってんなって思う。
覚悟決めた綾子さん、めちゃくちゃカッコよかった…
あまりにも長い間生き続けたせいで疑心暗鬼になってしまった自分自身と、真正面から立ち向かう姿が主人公すぎた。さすが綾子さんメイン回。
今回は綾子さんの過去だけじゃなくて、換生者としての宿命、人間としての強さ・弱さも見られて、綾子さんのことがさらに大好きになりました。
朝霧橋破損ってかなりおおごとなのでは…
あと途中、絶対みんな阿木老人のこと忘れてたよね…(笑)
ラスト
鴨川での綾子さんと高耶さんの会話が最高だった。
家族でも友達でもない、上杉夜叉衆として長年共に闘ってきた“仲間”だからこそ分かり合える部分や絆、信頼が感じられて泣きそうになった。
直江に「おまえがオレに勝つことができれば〜」とか言ってたけど、勝ち負けの基準がいまだにイマイチ分からん。
具体的にどうやったら勝ちで負けなの…?
まとめ感想
ミラージュで初めて自分がよく知る場所が登場してテンション上がりました。
ここ実習行く時によく使ったな〜とか、ここ学校帰りに寄ったな〜とか。
そしてこの巻で直江の気持ちが理解できた時は本当に嬉しかった…
「なんで好きなのに憎いの?勝ち負けって何?ワケワカンネ」って思ってたのが
「あの時のあの発言とか、あれはそういう意味だったのか…」と今まで引っかかっていたものが綺麗に解放されてスッキリ!!ってなりました。
主人公の性格の悪い(?)部分が滲み出てるシーンで、それがさらに説得力を増したっていうのがツボ(笑)
(あれを「性格悪い」と表現するのはちょっと違うな…独裁者っぽいというか、誇示してる態度というか)
そんな女王様な景虎様も大好きだけど、ごく普通のちょっと繊細な男子高校生・高耶さんも大好きだから、
これからどんどん高耶さんが薄れて景虎様が強くなっていくんだなって思うと悲しかったです。
せっかく綾子さんメイン回なのに、高耶さんと直江の話があまりに濃くてインパクト強すぎた…